診療937日目、なぜ今、「鼻呼吸」の話を伝えたいのか
2026年3月30日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
なぜ今、「鼻呼吸」の話を伝えたいのか
スマートフォンやタブレットは、今や中高生の生活に欠かせない存在です。
調べもの、勉強、友達との連絡、動画視聴。便利な一方で、長時間の使用が当たり前になっています。
その中で、歯科の立場から気になっている変化があります。
それが 「口が開いたまま過ごしている子どもが増えている」 ということです。
画面をのぞき込む姿勢が続くと、自然と首が前に出て、口が開きやすくなります。
本人は気づかないまま、口呼吸が習慣化しているケースも少なくありません。
呼吸は、意識しなくても一生続くものです。
だからこそ、成長期の今、正しい知識を知っておくことが将来の健康につながります。
鼻呼吸ってそもそも何がいいの?

鼻は「息をするために作られた器官」です。
実は、口よりもずっと高性能です。
鼻の中には、空気中のホコリや細菌を防ぐフィルター機能があります。
また、冷たい空気を温め、乾いた空気に湿り気を与えてから体に送ってくれます。
この働きによって、のどや肺への負担が軽減されます。
さらに重要なのが、脳との関係です。
鼻呼吸は酸素を効率よく取り込めるため、集中力や思考力を保ちやすくなります。
「授業中に集中が続かない」
「勉強しているとすぐ疲れる」
こうした悩みの背景に、呼吸の質が関係していることもあります。
口呼吸だと体の中で何が起きている?
一方で、口呼吸が続くと体にはさまざまな影響が出ます。
口は本来、食べたり話したりするための場所です。
呼吸用に作られていないため、乾燥しやすく、細菌が増えやすい環境になります。
その結果、
- 虫歯
- 歯肉炎
- 口臭
のリスクが高まります。
また、口が常に開いていると舌の位置が下がります。
舌は本来、上あごに軽く触れている位置が理想です。
舌の位置が下がることで、
- 歯並び
- あごの成長
- 噛む力のバランス
にも影響が出る可能性があります。

これは成長期だからこそ、見逃せないポイントです。
鼻呼吸ができている人・できていない人の違い
鼻呼吸ができている人は、無意識のうちに良い状態を保てています。
- 普段、口が自然に閉じている
- 口の中が乾きにくい
- 朝起きたとき、のどが痛くなりにくい
- 集中力が比較的続きやすい
一方で、鼻呼吸がうまくできていない場合、こんなサインが見られることがあります。
- 気づくと口が開いている
- 寝起きに口やのどが乾いている
- 姿勢が悪くなりやすい
- 歯並びが気になってきた
大切なのは、これは「本人の癖」や「だらしなさ」ではないということです。
生活環境や姿勢によって、誰にでも起こりうる問題です。
今日からできる簡単セルフチェック
難しいことは必要ありません。
まずは、今の状態を知ることが第一歩です。
- 何もしていないとき、口は閉じていますか?
- スマホを見ているとき、口が開いていませんか?
- 朝起きたとき、口の中が乾いていませんか?
- 無意識に口で息をしていませんか?
ひとつでも当てはまれば、気づけたことが大切です。
保護者の方は、
「口が開いていることが多いかな?」
と、やさしく観察してあげてください。
完璧じゃなくていい、まず気づくことが大事
鼻呼吸は、今日から完璧にできなくても問題ありません。
意識するだけでも、少しずつ体は変わっていきます。
スマホを見ているときに、口を閉じてみる。
勉強の合間に、鼻からゆっくり息を吸ってみる。
それだけで十分なスタートです。
歯科では、歯だけでなく
噛む力・舌の位置・呼吸の仕方 も含めて、成長を見守っています。
中高生の今は、体も口の中も大きく変わる大切な時期です。
小さな気づきが、将来の健康につながります。
完璧を目指さなくて大丈夫。
まずは「知ること」「気づくこと」から始めていきましょう。






