診療981日目、中高生でも磨き残しは多い?
2026年6月2日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
中高生でも磨き残しは多い?
歯科検診で見えてきた「磨き残しTOP3」とその理由
「毎日ちゃんと歯みがきしているのに、なぜか歯ぐきが腫れる」
「検診で“磨き残し”を指摘された」
そんな経験はありませんか?
実は中学生・高校生でも、磨き残しは意外と多く見られます。
しかもその場所には、はっきりとした傾向があります。
今回は、磨き残しが多い場所TOP3と、その理由をわかりやすく解説します。
磨き残しTOP3
まずは結果からです。
磨き残しが多い場所は、次の3つです。

1位:下の前歯の裏(舌側)
2位:上の前歯の歯ぐきとの境目
3位:生えたての奥歯(大臼歯)まわり
「意外と前歯が多い」と感じた方もいるかもしれません。
ではなぜ、この3か所に集中するのでしょうか。
共通点は「歯ぐきとの境目」
この3つに共通しているのは、
“永久歯のまわりの歯ぐきがうまく磨けていない”という点です。
歯の表面は意識して磨いていても、
- 歯と歯ぐきの境目
- 少し隠れている部分 はどうしても磨き残しやすくなります。
① 下の前歯の裏はなぜ汚れやすい?
ここが最も多いポイントです。理由は大きく3つあります。
見えにくく、意識しにくい鏡を見ても死角になりやすく、
歯ブラシの角度も取りづらい場所です。
そのため、そもそも当たっていないことがよくあります。
📝舌があるため、歯ブラシの動きが制限される
- 動かしにくい
- 奥まで届きにくい という構造的な問題もあります。
唾液が多く、歯石になりやすい
ここが非常に重要なポイントです。
下の前歯の裏側は、
舌下腺(ぜっかせん)や顎下腺(がっかせん)という唾液が出る場所に近い位置にあります。
唾液には、
- 汚れを洗い流す働き
- 歯を守る働き がありますが、
同時にカルシウムなどのミネラルも多く含まれています。
そのため、磨き残したプラークがあると、
👉 歯石に変わりやすい場所でもあります。
つまりここは、「汚れが残りやすい」+「固まりやすい」という二重の特徴があります。
② 上の前歯の歯ぐきとの境目

ここも非常に多いポイントです。
歯ぐきを避けてしまう
この部分は、「痛そう」「出血しそう」というイメージから、
無意識に避けてしまう人が多い場所です。
📝表面だけ磨いて満足してしまう
前歯は見えやすい分、
- 白さ
- 見た目 に意識が向きやすく、
表面だけを磨いて終わることが起こりやすいです。
しかし実際に汚れが残るのは、
👉 歯ぐきとの境目が重要です。
③ 生えたての奥歯(大臼歯)
ここは“構造的に難しい場所”であり、さらに唾液の影響も受けやすい部位です。
完全に生えきっていない、生えたばかりの永久歯は、
- 歯ぐきがかぶっている
- 高さが低い といった状態です。
そのため、歯ブラシがうまく当たらないことが多くなります。
📝個人差が大きい
中高生では、
- 第二臼歯(前から7番目)が生え始めている人
- まだ生えていない人 が混在します。
さらに一部では、
- 親知らず(8番目)が生えているケースもあります。
このように、口の中の状態に個人差が大きい時期であることも、
磨き残しの原因になります。
奥歯は歯石も付きやすい場所という意識が重要なポイントです。
奥歯の周りは磨きにくいだけでなく、
唾液腺の影響を強く受ける場所でもあります。
- 上の奥歯の外側(頬側) → 耳下腺(じかせん)
- 下の奥歯の内側(舌側) → 顎下腺(がっかせん)
これらの唾液腺から出る唾液には、カルシウムなどのミネラルが含まれているため、
👉 磨き残しが歯石に変わりやすい環境になります。
つまり奥歯は、「磨きにくい」+「歯石になりやすい」
という特徴をあわせ持っています。
なぜ中高生でも磨き残しが起きるのか
中高生は、
- 永久歯への生え変わりがほぼ完了
- 自分で歯みがきができる
時期です。
しかしその一方で、
- 磨き方をきちんと習っていない
- 自己流になっている
- 細かい部分まで意識していない
というケースが多く、
「磨いている」と「磨けている」の差
が出やすい時期でもあります。
今日から意識したいポイント
磨き残しを減らすために大切なのは、場所を知って、意識して当てることです。
下の前歯の裏
→ 歯ブラシを縦に使う
→ 小刻みに動かす
上の前歯の境目
→ 歯ぐきに軽く当てる意識
→ 境目をなぞるように磨く
奥歯
→ 頬側・舌側の両方から当てる
→ 1本ずつ意識する
まとめ
磨き残しが多い場所には、
- 見えにくい
- 当てにくい
- 構造的に難しい
- 唾液の影響を受けやすい といった理由があります。
そして共通しているのは、「歯ぐきとの境目が磨けていない」という点です。
どれだけ時間をかけても、当たっていなければ意味がありません。
逆に言えば、意識するだけで改善できるポイントが多いとも言えます。

毎日の歯みがきは、ただの習慣ではありません。
少しの意識で、歯ぐきの状態も、将来の歯の健康も大きく変わります。
今日の歯みがきから、「歯ぐきとの境目、ちゃんと磨けているかな?」
と一度意識してみてください。







