診療189日目、仏貴族女性の歯に黄金の針金、4世紀を経て解明
2023年2月28日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
歯に関する、興味深い発見がされたので、ご紹介いたします✨
17世紀フランスの貴族女性アンヌ・ダレグレ夫人の頭蓋骨の歯の部分(写真上)とそのX線画像。
国立事前考古学研究所提供(2023年1月25日公開)。(c)Handout / INRAP / AFP

【1月27日 AFP】
17世紀のフランスの貴族女性の歯の秘密が、死後400年を経て明らかになりました!
こちらの女性は、歯が落ちないように黄金の針金を使っていました。
1988年、仏北西部マイエンヌ県ラバル城で行われた考古学調査で、
1619年に亡くなったアンヌ・ダレグレ夫人の遺体が発見されました。
遺体は鉛のひつぎに収められ、防腐処置が施されており、骨格と歯の保存状態は驚くほど良かったそうです。
歯科装具の使用が確認されたが、当時のスキャン技術ではそれ以上の調査はできませんでした。
今回、考古学者と歯科医から成るチームは、X線を使って3次元画像を作成する「コーンビームCT」
と呼ばれるスキャン技術を採用し、夫人は歯周病で緩んだ歯を、黄金の針金で固定していたことがわかりました。
17世紀にはすでに入れ歯がありましたが、夫人の入れ歯は当時よく使われていたカバではなく象の牙でできていました。
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19世紀に作られた象牙の入れ歯
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しかしながらこの華麗な歯科技術について、論文の主著者を務めた国立事前考古学研究所の
考古学者、ローゼン・コルテール氏は「歯の状態を悪化させるだけ」だったろうと指摘しました。
金の針金は時間が経つと締め直す必要があり、周辺の歯がいっそう緩んだ可能性があると言うのです。
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■歯で分かる「大きなストレス」
ダレグレ夫人が痛みに耐えていたのは、医学的な理由だけではなかったようだです。
外見と社会的な価値や地位が結び付けられていた時代、貴族の女性には大きなプレッシャーがありました。
コルテール氏によると、ダレグレ夫人と同時代、歴代フランス国王の主治医として
同様の歯科装具を作製したアンブロワーズ・パレ医師は「歯を失うと、話し方まで堕落する」という言葉を残しています。
困難な宗教戦争の時代を生きた「ソーシャライト」のダレグレ夫人にとって、
笑顔は特に重要だったに違いないとコルテール氏は述べました。
ダレグレ夫人は夫との死別を2度経験し、息子も20歳で戦死、自らは54歳で病死されました。
その歯は「多大なストレスを経験したことを示している」とコルテール氏は指摘しました。
研究結果は考古学誌「ジャーナル・オブ・アーキオロジカル・サイエンス(Journal of Archaeological Science)」に掲載されました。
(c)AFP/Juliette Collen






