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診療864日目、アルツハイマー病と歯周病菌の関係〜いま分かっていること〜

2025年12月8日

こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。

 

SNSで話題になっていたことを掘り下げたお話です。

アルツハイマー病と歯周病菌の関係——いま分かっていること

近年、歯周病とアルツハイマー病の関係が世界的に注目されています。

「お口の病気が脳に関係するなんて本当?」と驚かれる方も多いですが、

最新の研究では “関連がある可能性が高い” という結果が繰り返し報告されています。

ただし、歯周病そのものが“直接アルツハイマーを引き起こす”と

断定できる段階ではありません。ここでは、現在分かっているポイントを分かりやすく解説します。

まず、多くの調査研究で「歯周病がある人ほど将来的に認知症の発症率が高い」

「歯を多く失っているほど認知機能が低下しやすい」という傾向が示されています。

生活習慣や年齢など他の要因も絡むため、完全に因果関係が証明されたわけでは

ありませんが、関連性は非常に強く疑われています。

次に、メカニズムについての研究が急速に進んでいます。

歯周病の主な原因菌である P. gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス)

という細菌や、その毒素「ジンジペイン」が、アルツハイマー病患者の脳から

検出されたとの報告があります。

また、動物実験ではこの細菌が脳の炎症を引き起こしたり、アルツハイマー病で

みられるアミロイドβの蓄積を促進したりすることも確認されています。

歯ぐきから侵入した細菌や炎症物質が血液に乗り、脳の免疫細胞を刺激し続けることで、神経細胞が傷つきやすくなる——これが現在もっとも有力視されている仕組みです。

一方で、「歯周病を治療すればアルツハイマー病が予防できるのか?」という点は、

まだ研究途上です。小さな研究では、歯周治療によって体の炎症状態が改善する

という結果もあり、脳の健康にも良い影響を与える可能性は十分にあります。

しかし、大規模で長期間の介入研究はこれからで、確実な答えは出ていません。

重要なのは、歯周病の予防が“脳の健康リスクを下げるかもしれない”という点が

科学的に強く示唆されていることです。

毎日のブラッシング、定期的な歯科メンテナンス、喫煙習慣の見直し、

糖尿病のコントロールなど、口腔と全身を一つのシステムとして整えることが、

将来的な健康に確実にプラスに働きます。

“口の健康は、脳の健康につながる”。

これは今後さらに証拠が積み上がっていくであろう、大切な考え方です!

毎日の歯磨きと定期的な歯科ケアは、口だけでなく体全体

――将来的には脳も含めて――の健康につながります。

研究は進行中ですが、今できることを続ける価値は十分にあります。

日々の歯磨きを“ながら磨きにしない”ことを心掛けましょう!

参考資料

現在の研究で「注目すべき論文・資料」(参考)

• 系統的レビュー/メタ解析:歯周病とアルツハイマー関連の総説(2025)。

• 基礎メカニズムレビュー:P. gingivalis と gingipains に関するレビュー(2025)。

• オーラルマイクロバイオームと認知機能のヒト研究(Nature系誌 2025)。

• Gingipain阻害薬・臨床開発に関する総説(COR388/atuzaginstat の概観)。

• Journal of Periodontology(2024)の研究:歯周病と脳機能に関する疫学的研究。

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