診療741日目、歯茎の「糖化」ってなに?
2025年6月3日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
「糖化」という言葉を知っていますか?
とても個人的なお話から始めますと、
ブログ担当の実父が典型的な「歯が痛くなったら歯医者に行く」タイプでして、
先日も定期検診に数ヶ月に一度通っている母を馬鹿にしていました。
「聞いてくれよ!お母さん、もう10年も歯医者に通ってるんだよ!おかしいだろ?!」と。
初めは優しく諭していた私も娘の特権を生かし、患者様には言わない強い口調で怒ってしまいました。
「歯医者へはね!歯が生えてから死ぬまで定期的通うんだよ!
トラブルがあってからじゃ遅いの!痛みがなくても普段の歯磨きだけじゃ口の中の健康は保たれないの!」
数日後奥歯に入っていた銀歯が脱離し、さらに銀歯に穴が空いていたから作り直してもらっている。
お掃除もしてもらったけど、普段ザラついていた前歯もスッキリした・・・。と照れながら教えてくれました。
気持ち、口臭からも歯周病の臭いが減っておりました😉
前置きが長くなってしまいましたが、
日常生活で気をつけられること「糖化」についてご紹介です。
🦷 歯茎の「糖化」ってなに?
🔍 そもそも「糖化」って?
私たちが食べるごはんやパン、甘いお菓子には「糖(とう)」がたくさん入っていますよね。
糖(ごはん・お菓子などに含まれる)と、体の中のたんぱく質がくっついてできる老化物質を「糖化(とうか)」と言います。
糖とたんぱく質がくっつくと、「AGEs(エージーイー)」という体に悪さをする物質が作られます。
🔬 AGEs(エージーイーエス)って何?
💡 ひとことで言うと…
AGEs = 「体の中にできる“こげ”みたいなもの」。
「老化物質(ろうかぶっしつ)」とも呼ばれます。
もっと詳しく言うと、
AGEs(Advanced Glycation End Products)は、
「糖(=ごはんやお菓子に含まれるエネルギー源)」が
体の中でたんぱく質とくっついて、熱でこげついたようなもののことです。
🍞 たとえばトーストを焼くと…
パンをトースターで焼くと、こんがりきつね色になりますよね?
あの「茶色いこげ」=糖とたんぱく質がくっついてできたAGEsなんです。
実はこの現象、体の中でも起こっています。
🧬 AGEsが体にたまるとどうなるの?
AGEsは「老化物質(ろうかぶっしつ)」とも呼ばれます。
たまりすぎると、こんな悪いことが…
.
🦷 歯ぐきとAGEs(エージーイーエス)の関係
~甘いものが「歯ぐき老化」を引き起こす?~
👄 歯ぐき → 弱くなる
歯ぐきの細胞が老けて、歯周病にかかりやすくなります。
対策 | 具体例 |
食べ方を工夫 | ゆっくり食べる、甘い物を減らす |
調理法を選ぶ | 揚げ物ばかりにしない |
生活習慣を整える | 睡眠・運動・ストレスケア |
⚠️ 歯ぐきで何が起きるの?
AGEsがたまると、歯ぐきに以下のようなダメージが起こります:
① 歯ぐきの細胞が“老ける”
AGEsは、コラーゲンなどの弾力成分を硬くしてしまいます。
→ 歯ぐきが やせ細り・たるみやすくなる。
② 炎症を引き起こす
AGEsは、炎症を起こす物質(サイトカイン)を増やす働きがあります。
→ 歯ぐきが 赤く腫れたり・出血しやすくなる。
③ 歯周病菌に弱くなる
AGEsは、歯ぐきの免疫力を下げる。
→ 結果、歯周病が進行しやすくなる。
🍩 AGEを増やす原因と歯ぐきへの影響
原因 | 歯ぐきへの影響 |
甘いものや白ごはんのとりすぎ | AGEが体内で増加、歯ぐきの老化を促進 |
焼き物・揚げ物の食べすぎ | 食品中のAGEsが直接体に入る |
睡眠不足・ストレス | 修復力が落ち、AGEsがたまりやすくなる |
🧬 AGEsが増えるとどうなるの?
AGEsは、体のいろんなところで「老化」を引き起こす物質です。
特に影響を受けやすいのが 肌・血管・そして「歯茎」!
✅ 食べすぎ注意!
・甘いお菓子やジュースをとりすぎない
・白ごはんやパンを一度に大量に食べない
✅ よく噛んで、ゆっくり食べる
早食いは血糖値を急に上げて、糖化を進める原因に!
🌱 歯ぐきをAGEから守るには?
✅ 血糖値を急に上げない食べ方
•野菜→肉→炭水化物の順に食べる
•甘い飲み物は控える
•よく噛んでゆっくり食べる
✅ 調理法を見直す
•揚げ物・焼き物より、「煮る・蒸す・茹でる」が理想的
•AGEの多い食品:焼き肉、フライドポテト、カリカリベーコン
✅ 生活習慣を整える
•睡眠・軽い運動・ストレスケア
•喫煙はAGEの蓄積を大きく進めます(特に注意!)
📌 歯科でできるAGEs対策
•歯周病の早期発見・ケア(定期検診)
•プロフェッショナルクリーニングで歯ぐきを健康に保つ
•AGEの話を通じて、全身の老化リスクにも意識を向けられる
🎯 まとめ:歯ぐきの健康は「AGEコントロール」から!
ポイント | 説明 |
AGEsとは? | 糖+たんぱく質の“こげ物質”。老化のもと |
歯ぐきへの影響 | 老化・炎症・歯周病を進める |
対策 | 食事・生活習慣・歯科ケアでコントロール可能 |