診療320日目、お口を綺麗にしたら医療費が1000万節約できる・前編
2023年8月28日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
興味深い切り口の記事を見つけたのでご紹介します!
医療費を1千万円減らす「口腔ケア」のすごい効果
歯周病で認知症、糖尿病、脳卒中等のリスク増大
調査によると、歯や歯茎などの正しいケアをすることで、私たち1人ひとりの生涯医療費が1千万円以上も抑えられる可能性があるそうです。
「国民皆歯科健診」の制度が検討されている今、「医科歯科連携」を進め、『認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ歯を守りなさい!』などの著書を手掛ける認知症専門医の長谷川嘉哉氏に、歯や口腔内のケアの重要性について伺いました。

週1の口腔ケアで認知症が大きく改善
認知症専門医である私は、口内環境と全身の健康状態には密接な関係があることを知っています。そのため、認知症外来のクリニック敷地内に歯科診療所を建て、基本的に患者さん全員にその歯科で受診をしてもらっているほか、訪問診療も行うなど、長年にわたり「医科歯科連携」を進めています。
その中で、日々、口腔内のケアによって認知症の症状が改善したり回復していく患者さんたちを目の当たりにしているのですが、先日、かなり驚いたことがありました。
私が訪問診療を担当するグループホームに、週に1度、歯科衛生士さんにも口腔ケアに入ってもらうことにしました。すると、あるとき介護の現場の方がふと気づいたのです。「この1年半、誰も退所する人がいなかった」と。
このことは、18人の入居者のうち1人も、状態が悪化することも亡くなることもなかったことを意味します。
一般的なグループホームでは、月に1人くらいは重症度が高くなってしまって入院したり、亡くなられたりする方がいらっしゃるのが普通ですから、これはかなり驚異的なことです。
当初は、「毎週の口腔ケアは、さすがに多すぎませんか?」と言っていたスタッフや患者さんのご家族も、口腔ケアの重要性を再認識したようです。
認知症患者さんの治療には、薬物療法や非薬物療法(ご本人が興味を持っていることに挑戦してもらい脳と心を活性化する療法)などがありますが、歯のケアをすることで、薬も使わずたいした時間もかけずに、認知症状を緩和・改善できることは、専門医である私にとって改めて大きな驚きでした。

認知症患者さんの口の中というのは、ちょっとビックリするくらい汚れています。また、私のクリニックで患者さんたちの歯の数を調べたところ、残された歯の数は平均的に非常に少なく、0本の「総入れ歯」の方は25%を占めました。
このような、歯や歯茎を含めた口腔内の機能低下が「認知症」に深く関連することは、さまざまな研究によってわかっています。それだけでなく、「脳卒中」「心筋梗塞」「糖尿病」「ガン」にいたるまで、人間の命にかかわるすべての疾患に影響を及ぼすことが明らかになっているのです。
国民全員、健康診断時に歯科検診を受けましょうという「国民皆歯科健診」は、このことを踏まえ、口腔ケアをすることで全身疾患を予防し、個人の医療費も国の医療費も抑制する狙いがあります。
約1万9000人対象の調査でわかった事実
では、どれくらい医療費が抑制されるのか。
具体的に計算すると、適切な口腔ケアを行うことで、なんと1人あたりの生涯医療費が1千万円以上も安くなる可能性があるのです。
日本歯科医師会が、全国の40歳以上、約1万9000人を対象に行った調査では、残っている歯の数が20本以上ある人は、0~4本の人よりも、年間の医療費が平均で17万5900円も低いという結果が出ました。
この先、日本人の寿命は延び続け、2050年には日本の100歳以上の人口が100万人を突破すると推計されています。もし100歳まで生きるとして、歯周病菌が増え始める40歳以上から100歳までに60年間分の医療費の差額を計算すると
17万5900円×60年=1055万4000円となります。
ちなみに、この金額を1日あたりに換算すると、17万5600円÷365日=約481円となります。つまり、歯を20本以上キープする歯のケアを続けるだけで、毎日約500円もの医療費を得することになるのです。
口内環境の悪化がさまざまな全身疾患にもつながる原因は、大きく3つあります。
①歯周病菌の影響
②歯を失うことによる脳の血流不足
③歯を失うことによるタンパク質不足
それぞれ、簡単に説明しましょう。
明日に続きます!






