診療256日目、ダイバーズマウスシンドローム

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診療256日目、ダイバーズマウスシンドローム

2023年6月8日

ダイビングで歯が危ない?

ダイバーズマウスシンドロームについて

皆さんは各スポーツやアクティビティに特有の病気や症状があることをご存じですか?

ボクシングのパンチドランカーやテニスのテニス肘、自転車やマラソンなど

長距離競技におけるハンガーノックなど。

そのスポーツをやっていれば知っているだろうとは思いますが、特に関心がなければ何それ?

となるものがありますよね。

ダイビングにもその特有のものがあります。

肺の過膨張障害」や「減圧症」です。

気体の膨張、過飽和によって引き起こされるもので、現役ダイバーはさておきこれからダイビングを

しようとしている方も聞いたことあるかと思います。

.

それではここで質問です。

みなさんは「ダイバーズマウスシンドローム」をご存じですか?

この症状で、歯が危ないのです…。

今回はそんな意識していない方も多いこのダイバーズマウスシンドロームについて触れていきます。

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ダイバーズマウスシンドロームとは?

「ダイバーズマウスシンドローム」とはダイビングが原因となって発症、

または悪化する顎口腔周囲の疾患の総称です。

スクイズやリバースブロックで起こる歯の痛みです。

これはダイビング中の水圧の変化に応じて、歯と詰め物の隙間の空気が収縮・

膨張をして痛みや不快感の原因となります。

また詰め物(充填物)が取れてしまったり、破損することもあります。

 

それでは他の症状についてはどうでしょうか?

顎口腔周囲の疾患の「総称」と言うからには複数の症状があります。

水圧の変化・マウスピース・乾燥空気の3項目に分けて説明していきます。

 

1.水圧の変化

水圧の変化によって起こる症状は先ほど記述した通りです。

症状

  • スクイズ・リバースブロック
  • 詰め物(充填物)の破損

対策

症状が出る場合は歯科医に再度受診することをお勧めします。

リバースブロックの際に注意しないといけないのは残圧です。

残圧がなくリバースブロックへの対応が出来ない場合、否応なしに浮上しないといけません。

普段からエアマネジメントをしっかり行いましょう。

 

2.マウスピース

マウスピースの噛みすぎによって起こる症状も多いです。

噛みすぎの原因は緊張やストレスであったり不安感から来るものであったりとダイバーによって様々です。

意外と咥え方を知らないと言う方もおられるみたいです。

「あ」の口で開いてマウスピースを口の中へ

「い」の口で軽く噛みます

「う」で口をすぼめます→完成です⭐️

 

症状

  • 顎関節症
  • 歯周病の悪化
  • 詰め物・入れ歯の欠損
  • 酸欠の誘発      などがあります。

 

マウスピースを持続的に強く噛みしめることによって顎周りの骨(関節)や

筋肉に負荷が掛かり顎関節症の発症、悪化に至ります。

同様に歯および歯茎にダメージが加わり歯周病を悪化・詰め物や入ればを欠損させる原因になります。

 

対策

  • マウスピースのプラットフォーム(歯で噛む場所)の大きいものを使用する。
  • カスタムメイドのマウスピースを使用する。

といった対策を講じることが出来ます。

 

3.乾燥空気

ダイビングで使用するシリンダー内の湿度は3%程度であり非常に乾燥しています。

この乾燥した空気を吸うことによって起こる症状です。

 

症状

  • ドライマウス
  • 悪心・悪感

 

ドライマウスとは唾液の分泌量が少なくなり口の中が乾いた状態になることです。

  • 口が乾く
  • 舌が荒れる
  • 唾液が出ない
  • 味覚が弱くなる

 

ダイビングをしている方が必ずなるわけではないですが、乾燥した空気を吸うと言う環境的に

なり易いものではあると言えます。

また元々ドライマウスの症状がある方は症状が悪化する可能性もあります。

 

悪心・悪感は口の中が乾燥することにより不快感をはらんだり、吐き気を感じたりする症状のことです。

ダイビング中に唾を飲もうとして「うぇっ」となった方もおられるのではないでしょうか?

ダイビング中の吐き気や嘔吐はパニックになる可能性も有り、2次トラブルを誘発します。

 

対策

  • 潜降前に水分補給をする
  • 飴を舐めながら潜る
  • 空気の吸い方を変える
  • バイオフィルターを装着する

 

潜降前の水分補給はドライマウスへの対策だけでなく、熱中症やダイビング中のこむら返りの抑止にも効果的です。

注意として潜る直前に飲んでも身体には吸収されないので出来るだけ潜降30分前ぐらいから意識して取るようにしましょう。

直前の水分補給は口の中を潤す分には効果があります。

 

飴を舐めることによって唾液の分泌を促進して口内の乾きを抑えます。

しかし誤飲により喉を詰まらせる可能性もあるのであまりオススメはしません。

マウスピースを噛みながら飴を舐められない人もいます。

効果としては十分ありますが、体内の乾燥を防げている訳ではないです。

 

意識してエアの吸い方を変えるのも効果があります。

舌を上あごにくっつけてエアをゆっくり吸うようにします。

これにより乾燥した空気が直接のどに当たらないので、喉の乾燥による悪心を防ぐことが出来ます。

 

 

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