診療489日目、社交的な性格は「腸内殺菌」がコントロールして…

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診療489日目、社交的な性格は「腸内殺菌」がコントロールしていた…!?

2024年5月9日

こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。

実は、社交的な性格は「腸内殺菌」がコントロールしていた…!?

「快便」が人にもたらす、驚きの影響

ジェットコースターで結石を出す、うんちを移植してガンや認知症を治す、

万引きや虐待の時に活性化する脳の部位がある…。こうした研究は実際に存在するものです。

そして、最先端の研究分野ではこのほかにも身体や病気について次々と新しい事実が

明らかになっています。そんな“人体の話”をまとめたのが

ウソみたいな人体の話を大学の先生に解説してもらいました』。

Xのフォロワー22万越えの大人気ニュースサイト「ナゾロジー」の協力のもと、

岡山大学大学院教授の中尾篤典氏と脳神経科学者の毛内拡氏が解説します。

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腸内細菌で性格激変!?

腸内細菌について深く理解してみましょう。

腸内細菌叢が私たちの健康維持のため重要な役割を果たしていることはよく知られていますが、さらに最近では、腸内細菌と中枢神経の関係が注目され、心の問題や生活・行動様式にも様々な影響を与えることが明らかになってきました。

カリフォルニア工科大学の研究者たちは、腸内細菌がマウスに社交性を与える仕組みを明らかにしました。

研究では通常の環境で育てられたマウスと、無菌環境で育てられたマウスを比較しました。無菌状態で育てられたマウスには、腸内細菌が存在しませんが、これらのマウスたちは、通常のマウスに比べ社交性が大幅に減少していることが判明しました。(1)

マウスの社交性といっても、パーティー会場で会話能力を試すわけにはいきません。

ではどうやって決めるかというと、マウスは初対面ではお互いの臭いを嗅ぎ、体の上をまたいでいくことでコミュニケーションを取りますが、そういったマウスの行動を細かく観察することで、社交性の有無を判断しているのです。

また腸内細菌がいないマウスたちの脳を調べたところ、視床下部・偏桃体・海馬などストレス反応に関与する領域が活性化し、体内ではストレスホルモンの生産命令が持続的に出されている状態になっていました。つまり、いつでもストレスに対応ができるようにスイッチが入った状態、いわゆる戦闘状態になっていたのです。

この研究では、腸内細菌が脳に、「まあ落ち着きなさい」というメッセージを出し、ストレスホルモンの生産命令を抑制することでマウスの気分を改善し、社交的になる精神的余裕を与えていた可能性が高いことがわかりました。

腸内細菌を構成する菌にも、多くの種類がありますが、どの菌が社交性改善に役立っているかは不明でした。

そこで研究者たちは、腸内細菌を持たないマウスたちにいわゆる善玉として知られている様々な乳酸菌を与えて、どの種類の菌が社交性改善に役立っているのかを調べました。

結果「Enterococcus faecalis」(エンテロコッカス・フェカリス)という一般の整腸剤やサプリメントに含まれる乳酸菌がマウスの社交性を大きく改善すると示されました。

自閉症の人たちの「腸のなか」

腸内細菌がないマウスという非常に特殊な状況が、私たち人間にもそのまま当てはまるか、と疑問を持つ人も当然いるでしょう。では私たち人間にも当てはまる、自閉症についてのお話を紹介しましょう。

自閉症は、自分の殻に閉じこもるように誤解されることもありますが、そうではなく、「周りの人たちとうまく関係を築けない」「話すのが苦手」「特定のものへの執着と同じ行動の繰り返しを好む」という特徴的な社会的ふるまいを持つ障害であり、これらを包括して自閉症スペクトラムと呼ぶこともあります。

自閉症スペクトラムの子供たちの多くには、慢性的な腹痛、消化不良、下痢、便秘など、消化器系の問題があることが知られており、これらの症状は注意力や学習能力、または行動に悪影響を及ぼしている可能性があるといわれています。

自閉症と腸内細菌の関連は早くから研究されており、自閉症スペクトラムの子の腸内細菌は、健常児と比較して種類が少なく、クロストリジウムという菌が特に多いことが知られています。(2)

すでに述べたように子供たちの腸内細菌は母親によって決まることが多く、母親の胎内にいるときに母親が抗生物質を使ったり、あるいは帝王切開で菌のシャワーを浴びる機会がなかったりすると、腸内細菌に偏りが出て、のちの自閉症のリスクに関連するといわれています。

そこで、自閉症の子たちの腸内細菌を、健常児の腸内細菌と入れ替える、うんちの移植が行われました。移植後2年間追跡調査したところ、治療を受けた自閉症の子どもたちは消化器系の症状に改善が見られたほか、多くの患者は自閉症に特徴的な「社会的ふるまい」にも45%に改善が見られたそうです。(3)

お腹の調子がいいと、気分が良くなって社交的になったり、精神疾患が軽快したりするのは当然かもしれません。それでも腸内細菌は私たちの心にとっても非常に大切で、色々な方面から役に立っていることに疑う余地はありません。

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