診療220日目、歯はいつどこで作られるの?
2023年4月14日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
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そういえば「乳歯」はいつできるんだろう?と調べてみました。
乳歯も永久歯もお母さんのお腹の中でできます!
胎生7週から10週頃になると、口の表面の上皮細胞が数を増して内部に入り込み、
乳歯の芽となる歯胚(しはい)が形成されます。
また、胎生3か月半頃(12週ごろ)になると永久歯の歯胚の形成も始まります。
これらの歯胚は数年の期間をかけて歯槽骨の中で発育し、やがて歯として口の中に生えてきます。
つまり、お腹の中で歯の元となる種が作られて成長を続ています🌱✨
歯の成長を、お顔を横から見た図で紹介しますね!
徐々に歯が育っている様子がお分かりでしょうか😊
歯が育つ大切な時間でもあるお母さんの妊娠期間中、
妊娠性の歯周炎や歯周病などお口の中のトラブルにはより気をつけましょう。
いつもと違うな・・・と違和感を感じましたら、
お一人で悩まずに当院へご来院ください😊
診療219日目、食べたいものを食べるためには
2023年4月13日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
今日は、改めて「歯があるから美味しい食事が食べられる」ことについて
ご紹介します💡
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では、歯が抜けてしまうのはなぜか😥
診療218日目、イートライトっ知ってる?
2023年4月11日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
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今回は食育に関するお話です!
■ eat rightとは?
”eat right”と聞かれてどのような印象、イメージが浮かぶでしょうか?
直訳すると「食べる権利」
辞書を調べると「正しく食事を取る」「正しい食事をする」とあります。
アメリカでは、最大の栄養士のネットワークをもつ団体が「eat right」です。
今から50年以上前に、ジャーナリストであり代表である砂田登志子が、
国際栄養学会など国際大会へ参加した時に、
出会ったこの言葉に閃きを感じたといいます。
我々はこの言葉を受け継ぎ、日本における食べる権利”eat right”を推進していきます。
そのためには「もっと楽しく!」。「みんなで『食育』をもっと楽しく!」をテーマにより
良い社会へと変革していきたいと思います。
そのためには、日本全体で「食育をもっと楽しく!」食
育イノベーションを実現していきましょう!
eatright japanは、全ての人々の役に立つ「仕組みづくり」をご提案します。
よく噛んで食事をすることの大切さが丁寧にわかりやすく
まとめてくださっていたので、シェアします🤝✨
診療217日目、ガチャガチャに歯医者さんのアレが登場!
2023年4月10日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
「一度は座ったことのある「歯医者の椅子」がガシャポンに登場!
患者用チェア、歯科衛生士パート、歯科医パートの3種集めると歯科チェアが完成!」
え!なんですって!と目を引く見出しを見つけましたので、こちらでもご紹介します😊
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誰もが一度は座ったことのある「歯医者の椅子」を、バンダイが1/12スケールで立体化!✨
ガシャポンオンラインにて、2023年4月7日(金)11時より販売開始されました。
3つを合わせて一台のユニットになります✨
1/12 歯科チェア シグノT300
- 本体:全3種
- 全長:約120mm
- 商品素材:本体…ABS、コード…シリコン
- 発売元:バンダイ
- 価格:1回800円(税込)
- 2023年5月下旬発送予定
※本商品はインターネット上でガシャポンを回して購入する商品です。
※店頭販売(2023年4月予定)後のお届けになります。
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歯科のユニットがガチャガチャになったことへの驚きと、
インタネット上のガチャガチャの存在への驚きつつ、
「今っぽいな〜」と感心した受付でした♩
診療216日目、お歯黒のむし歯予防効果
2023年4月8日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
お歯黒のむし歯予防効果
大正時代、北陸の農村部では「お歯黒の女性には歯医者はいらない」と言い伝えられていました。
お歯黒の歯にはむし歯や歯槽膿漏も少なく、歯の痛みも起こりにくかったのでこのような言い伝えが残った
のでしょう。奈良時代の宮廷から始まったお歯黒が江戸時代には庶民にまで広がり営々と続いたのは、
その効果を人々が理解していたからではないでしょうか。
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さてお歯黒の材料は、五倍子粉(約六十%のタンニン含有)と鉄漿水(酢酸第一鉄溶液)でした。
タンニン(渋柿の渋の成分)は、歯や歯肉のたんぱく質を凝固・収斂させ、細菌の侵襲から守る作用があります。
また、鉄漿水の主成分である第一鉄イオンには、エナメル質の主体であるハイドロキシ・アパタイトを強化して
耐酸性を向上させる効果があります。
さらに未反応の第一鉄イオンは、呼吸の酸素によって酸化され第二鉄イオンとなり、未反応のタンニンと結合して
黒い耐溶性のタンニン酸第二鉄となって歯の表面をおおい、細菌との接触を予防する効果があるのです。
そして、お歯黒の材料は歯垢をよく取り除いておかないと歯に染まらなかったので、当時の女性たちは楊子で
丹念に取り除いていました。つまり目的をもって効果的に歯磨きをしていたわけで、これもむし歯予防に重要なことでした。
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お歯黒のように無機質と有機質の両面から歯を守るいわゆる予防歯科材料は、欧米の歯科界では
当時まだ発見されていませんでした。私たち日本人の先人が奈良時代から予防歯科材料を開発し実践していた
ことは、歯科医学の歴史の中で特筆されるべきことでしょう。
現在、このお歯黒の有効成分が注目され、製品として開発されています。例えば、歯に接着するセメントに加えて、
治療後の歯がむし歯になりにくいように利用されているのです。
お歯黒の終焉
江戸時代におけるお歯黒の風習は1868年(明治元年)1月6日の令により、
「公卿の涅歯、点眉は古制にあらざるを以て必ずしも循守せざるを咎めず」と布告され、さらに1874年(明治6年)
3月3日には太政官布告によって「皇太后、皇后、御黛、遠鉄漿被廃候旨御仰出候事」と発表され、華族でこれから成人
する者には、お歯黒や眉を剃ることを止めさせるようにし禁止令が出され、宮中においても歯黒めは御黛とともに廃止
されるに至りました。この頃から、お歯黒の慣習も東京から徐々にすたれ始めした。
お歯黒に関する実態調査としては、唯一、和歌山県開業歯科医師中村好正(明治27年3月刊:歯科研究会月報第39号)
があります。それによると、1892年(明治25年)5月から12月までの8カ月間の調査結果は、来院した女性589人中、
有歯の既婚女性385人で、お歯黒をしている者は274人であり70%強であったといいます。第二次世界大戦の初期頃でも、
地方においてはお歯黒を付ける姿をみかける場面もあったということから、お歯黒が衰微するには約半世紀の時を要した
ことがわかりました。
生活の中に審美・予防歯科がしっかりと根付いていたということですね!✨
診療215日目、お歯黒の化学
2023年4月7日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
「お歯黒」第二弾です✌️
お歯黒の化学
塚や墓から掘り起こされたお歯黒の歯にはむし歯がほとんどなく、またむし歯が始まってから、
結婚してお歯黒を付け始めたと思われる女性では死ぬまでそのまま進行が停止していることがわかりました。
お歯黒にはむし歯を予防する作用があるばかりでなく、その進行を抑制しさらに、
知覚を鈍麻する作用のあることも認められています。エナメル質は初めの数年間は極めて染まりにくく、
かつ退色し易かったと言われています。歯が黒く輝いているほど美人であるとされ、新婦の婦人は毎朝、
清掃と塗布を繰り返していました。こうした清掃の努力もまたむし歯予防に貢献していたのです。
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お歯黒の材料は各国とも植物のタンニン(渋)と第一鉄の化合物が用いられていました。
日本での材料はタンニンを主成分とする「ふし粉」と酢酸第一鉄を主成分とする「鉄漿水」(かねみず)
と呼ぶ溶液からなり、お歯黒筆あるいは房楊枝を用いて交互に塗布していました。
タンニンは、歯のタンパク質に作用してこれを固定し、細菌による溶解を防ぎ、第一鉄は
リン酸カルシウム作用してその耐酸性をあげていました。
さらに、空気で酸化されて生成された第二鉄は、タンニンと結合してタンニン酸第二鉄の緻密な膜となり
表面を覆い細菌から歯を保護していた。
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すなわち、お歯黒は歯の無機質および有機質との両面から歯質を強化し、かつ表面を緻密な膜で覆い歯を
保護していました。
1970年(昭和45年)から使用されている「フッ化ジアミン銀製剤」は、まさにこのお歯黒をもとに
開発されたものであり、歯科用合着セメントにも応用されています。
男性のお歯黒
日本において歯を染めるのは、もっぱら女性の風習でありましたが、のちには一定の身分ある男性にも
この風習が伝わりました。男性が女性のように歯染めする風習ができたのは鳥羽院の時代からということが
定説になっているようです。
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鳥羽上皇はたいへん歯が悪く、むし歯で人と話をすることをきらった。と記述が残っています。
臣下のものは、政務のご裁可を仰ぐのにもなかなか会っていただけない。そこで公卿一同、歯にお歯黒をして、
「わたくしたちもこのように歯が黒く悪いのでございます」ということから、公卿たちがお歯黒するようになった
という逸話が残っています。ただし真偽のほどは不明です。
男性のお歯黒は、はじめは公卿のみでありましたが、のちに平家が台頭してくると、平家の武将も公卿にならって、
お歯黒をつけるようになったようです。
お歯黒は官位の象徴ともなり、官位五位(諸太夫)以上のものがつけることを許され、
六位以下のものは「青歯者」「白歯者」といってお歯黒をつけることを許されませんでした。
お歯黒がステータスとなった時代があったんですね!
診療214日目、明治初期までの歯の予防、お歯黒
2023年4月6日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
今日から3日にわたって、「お歯黒」の歴史を取り扱います😀
上野科学博物館で行われていた「毒展」にも少し取り上げられていた為、
受付のブログストックとして心に残っていた話題です。
歴史漫画やアニメにもたまに登場するお歯黒。
キャラ付けの一つとしてアクセサリーのように描かれがちですが、
見た目だけではなくしっかりと施す意味があったこともご紹介できればと思います。
お歯黒とは
「お歯黒」は明治初期まで長い歴史を経て続いていた女性の習慣でした。
「お歯黒文化」はむし歯予防の見地からも有効であったといわれています。
文字通り、歯を黒く染める風習である。別名「鉄漿(かね)」「かね」「はぐろめ」「歯黒」「涅歯
(でっし、ねっし)」とも呼ばれ化粧品の一種で、時代の風俗によって歯を黒く染める鉄の溶液や、
またそれを使用して歯を染めること、あるいは、染めた歯を示しています。
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お歯黒の起こりは日本古来からあったという説(日本古来説)、南方民族が持って来たという説(南方由来説)、
およびインドから大陸、朝鮮を経て日本に伝わったという説(大陸渡来説)があります。
この三つの説はいずれも定説がないのが現状ですが、たとえ外国から伝来した風習であるとしてもこれを消化、
吸収し、さらに日本特有の文化に練り上げ千年以上の永きにわたり日本婦人のむし歯の予防に役立っていた
ことは驚嘆に値しますね⚡️
わが国における「歯黒め、はぐろめ」すなわち涅歯の風習はいつ頃からはじまったのか解明されていません。
日本最古の辞書といわれる938年(承平7年)刊、源(みなもと) 順(したがう)
著「和名類聚鈔(わみょうるいじゅうしょう) 」の巻六に、
「・・・黒歯 (こくしの) 国 (くに)、東海中にあり。その土俗、草を以て歯を染むる故に曰く。
歯黒は俗に 波 (は) 久 (く) 路女 (ろめ) と云ふ。婦人黒歯具有り。故にこれを取る」の記載があり、
少なくとも千年前にはすでに閉仁(べに)、之路岐毛能(しろきもの)、万由須美(まゆずみ)などとともに、
化粧の道具の一つとしてお歯黒道具のあったことが推察されます。
お歯黒の歴史
浮世絵で有名な歌麿や春信の美人画をみたことがありますか。
なんとなく口元が変なのは歯を真っ黒に描いているためです。
これは「お歯黒」といって、江戸時代、結婚した女性に歯を黒く着色する風習があったからです。
日本におけるお歯黒の歴史は古く、奈良時代に北方民族によって朝鮮半島から伝えれたといわれています。
平安時代には貴族階級の間に広がり、男女ともに十七~十八歳で歯を黒く染め成人であることを表していました。
その後、時代とともに染めはじめる年齢が低くなり、室町時代には十三~十四歳に、
戦国時代になると武将の娘は早く政略結婚させるために八歳で染めていたといいます。
今川義元の肖像画などをみると、成人男子でもお歯黒をしていたことがわかります。
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江戸時代に入ると上流社会の生活様式がしだいに一般庶民にも浸透しはじめ、お歯黒は元禄時代には
全国各地に広がりました。そしてこの時期に男子のお歯黒は姿を消したのです。
さて女子だけのものになったお歯黒ですが、緻密なエナメル質を染めるのはなかなか骨の折れる仕事でした。
そこで、庶民に広がってからは、女性によって人生の大転換期である婚約・結婚を迎えてはじめて染める
風趣となり、ついには既婚女性の象徴となりました。黒は何色にも染まらない色なので、貞操を意味し、
既婚女性の誇り高い心の支えともなっていたようです。一方、封建制度下における女性を、精神的にも外観的にも
人妻として制約するための強力な手段であったともいえるでしょう。
お歯黒の風習は、明治政府の近代化政策により、チョンマゲや帯刀とともに禁止されたので、
しだいになくなっていきました。そして、大正時代にはほぼ全国からお歯黒の風習はなくなりました。
診療213日目、カムカムごっくん
2023年4月4日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
最近のブログの内容がむずかしいかもと(かもをつけてくれる優しさ)
お友達が教えてくれて反省している受付です!
いや、分かってはいるんです!
でも大切なことって専門性が高くなって難しい!噛み砕くのが難しい!という本音もありまして。
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そんな時に思い出すのは、学生の時に芸術家の先生に言われた「知識と情報のちがい」のお話です。
知識は情報を体に取るこんで相手に伝えられるもの。
情報はただインプットした状態のもの。このふたつの差は大きいよ、と度々思い返しては、
新しい知識を吸収しようと意識しています。
・・・というお話を踏まえた上で読み返すと、最近のブログは情報に近づいていますね。
気をつけます😭🔥
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初心に立ち返って、今日は「よく噛む」にスポットを当てます🚨
「カムカム健康プログラム」をご存知でしょうか。
簡単に要約しますと、
たくさん噛むことでお口の健康が促されます。
消化しやすい栄養素を身体に取り込むことで健康に繋げましょう!
噛まない→噛めなくなる→噛む力が弱くなる→体の不調・・・と、
徐々に体は弱ってしまいます。
加齢とともに身体や心が徐々に弱り、健康障害を起こしやすくなり、
要介護状態に近づいていく途中の状態をフレイル(「虚弱」の意味)といいます。
ご高齢の患者様の間での浸透してきた言葉です。
フレイルは健康な状態から要介護に進む中間の時期とされています。
そのため、早期にフレイルに気づき、適切な運動や栄養に気を付け積極的に社会参加することで、
健康な状態に戻ることができます(いわゆる可逆性のある時期です)。
ご自身の体を守る第一歩、健康寿命を伸ばす第一歩として、
「よく噛みましょう!」
診療212日目、インプラントの基本構造
2023年4月3日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
⚠️当院ではインプラントの施術は行なっておりません。
知識として「インプラント」を知って頂きたくご紹介しております。
施術ご希望の方は、紹介状をお渡しいたします。
インプラントとは、体内に埋め込む医療機器や材料の総称です。
一般的には、インプラントは歯科インプラントの意味で用いられます。
インプラント治療とは、何らかの理由で歯が抜けてしまったあごの骨に金属のインプラント体を埋め込み、
その上に人工の歯あるいは義歯を取り付ける歯科治療のことです。
インプラント体は一般的にはチタンという金属が使用されます。
よって、骨密度が十分でない場合とチタンアレルギーのある場合は受けられません。
また、一般的に下の奥歯に向いている治療と言われております。
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インプラントの基本構造とは
インプラントの基本構造は、
①インプラント体②アバットメント(支台)③上部構造――の三つです。
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老後にインプラント治療を受ける前に知っておくべきこと
老後にインプラント治療を検討中の方は、以下の3点について知っておいてください。
①毎日手入れが必要
インプラントは天然歯と同じような見た目をしていますが、歯茎との境目に汚れがたまりやすく、
インプラント周囲炎という歯周病のリスクが高くなっています。そのため本物の歯以上にしっかりケアする必要があります。
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②顎の骨が少ないと対応可能な歯科医院が限られる
インプラント治療では、顎の骨の量と質が重要となります。顎の骨が不足している症例では、
「骨造成(こつぞうせい)」などでインプラント治療を適応可能にできますが、
そうした高度な治療法に対応している歯科医院は一部に限られます。
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③持病のリスクが高まる
糖尿病や高血圧症、骨粗しょう症などの持病をお持ちの方は、病状を安定させた上でインプラント治療を受けなければなりません。
また、インプラント治療を受けた後も持病が悪化するリスクを伴うことから、治療後のメンテナンスをしっかり継続していくことが大切です。
診療211日目、インプラントのメリット・デメリットを知ろう
2023年4月2日
こんにちは、椎名町駅えがお歯科です。
何かを忘れている・・・とすっかり抜け落ちていたブログアップします!!!
4/1のエイプリルフールではありません😭
⚠️当院ではインプラントの施術は行なっておりません。
知識として「インプラント」を知って頂きたくご紹介しております。
施術ご希望の方は、紹介状をお渡しいたします。
今回は、あくまでも施術後のメンテナンスの大切さにスポットを当てております。
65歳以上に多いインプラント
要介護の時の安心設計も「納得した上で受けて」
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歯を失った時の治療の選択肢の一つに、インプラントがあります。
インプラント治療をしている人は60代後半~70代後半の世代に多く、
他の治療を受けた患者と比べて満足度が高いという調査結果もあります。
ただし、インプラントによる治療がうまくいくためには、定期的なメンテナンスが必須です。
入って安心、という気持ちも十分に理解できますが、やはり人工物であることは忘れてはいけません。
要支援や要介護となった時でも、本人や介護をする人が口の中やインプラントの周囲を清潔に保ちやすいよう、
設計に工夫があるといいます。広島大学の赤川安正名誉教授が最新のインプラント事情を解説します。
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インプラント治療のメリット・デメリット
歯や歯列(歯並び)がなくなった場合に受ける治療を「補綴(ほてつ)歯科治療」(人工材料で歯を作り、
歯や歯並びを回復する治療)といい、これにはブリッジや義歯(入れ歯)、インプラントなどがあります。
インプラント治療は、インプラント体と呼ばれる歯の根になる部品を顎(あご)の骨に埋め込み、その上に歯を作るものです。
隣の歯を削って作るブリッジ治療や歯のない粘膜の上に入れ歯を乗せる入れ歯治療と比べて、
隣の歯を削らなくてよい▽違和感が少ない▽よくかめる▽見た目が良い――などの利点があります。
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国民生活センターの調査によると、インプラント治療を受けた患者の満足度は、他の治療患者に比べて高いようです。
一方、埋め込みの手術が必要▽治療期間が長い▽治療費が高額になる――などの問題もあります。
したがって、患者は歯科医師からインプラント治療に関する説明を聞いて十分に理解し、納得した上で治療を受けることが重要です。
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インプラントは、あらゆる義歯の中で最も後戻りが困難な治療法です。
義歯やブリッジはどの歯科医師にも外すことができますが、インプラントは専門の器具と入っている種類の把握など
必要な情報が多いためお断りするケースも少なくありません。
医院によって施術法や材料の選択基準が異なるメーカー主導性の高い治療法です。
ですからこそ施術した医師は、いつまでも自らの施術に責任を持たなければなりません。
そして万が一に備えて、使用したインプラントシステムや上部構造の着脱法、連絡先などが明記された治療記録を
患者様やご家族にお渡ししておく義務があります。
将来義歯を外せないことが患者様やご家族にどれほど大きな苦痛を与えるか高齢化社会をむかえた今、
長期的な管理法があらためて見直される必要だと思います。
当院ではインプラント手術を行なっておりませんので、希望の患者様は他院へご紹介しています。
ただ、すでにインプラントの入ったお口の中を検診、そうじはもちろん承っております。
院内で「老後の、特に要介護になった患者様のインプラント」について話すことがありますので、
今回のブログに書かせていただきました。